会社に雇われているサラリーマンにとって大学を卒業してから65歳もしくは70歳までの約40~50年間、毎週5日間会社に行かなければならないのは人生における自分の時間の確保という観点で大きなハンデを負っているようなものです。
しかしこれは会社からの給料のみに収入を依存しているという前提からきています。
視野を広げて自分以外に稼いでもらうという観点が必要です。
そうすれば自分の代わりに稼いでくれる存在が見つかり、自分や家族との時間のためにセミリタイアできるでしょう。
分身を作るとは
自分の分身とは、自分と同じだけ稼いでくれるものとします。
今の自分の会社からの給料を600万円とすれば、利回り3.5%で逆算すると約1億7千万円となります。
こうして考えると人の労働資本は意外と大きい事がわかります。
実際この年齢になるまで小学校から大学、社会人になってからも知識経験など様々な情報をインプットしては仕事においてアウトプットしていきています。そのため市場においては意外に大きな価値を持つのです。
ちなみに利回りの根拠は、過去50年のS&P500の平均利回りが7%であり、今後は成長が鈍化すると予想されるため低めの5%、日本とアメリカの税金をそれぞれ引いて3.5%としました。
ここで言えるのは必要な分身の資本の大きさは1億7千万円という事です。
どうやって達成するのか
投資額を1億7千万円にするにあたって手段は大きく2つあると思います。
個人事業で種銭を作って投資
会社からの給料のみでは年間200万円ずつ投資し、利回り3.5%だとしても1億7千万円に達成するのは39年6カ月かかります。
楽天証券の積立かんたんシミュレーションを使用しました。

老後においては非常に役に立つかもしれませんが、今回は早期におけるセミリタイアです。
ここまで時間がかかってしまうのは年間の積立金額と利回りです。
後者の利回りについては上げようとするとリスクも上昇するのでトータルリターンが減ってしまう可能性もあります。
そこで改善すべきは年間の積立金額です。
個人で始めた事業で年間800万円稼ぐことができれば13年4カ月で達成できます。

仮に800万円が難しかったとしても年間で50万円でも100万円でも追加できれば期間は大きく短縮できます。
信用を使った不動産投資
個人の属性やこれまでの賃貸経営における実績に裏付けされた信用による金融機関からの借入、つまりレバレッジ効果です。
レバレッジの効果を下記A, Bの2パターンを見比べて確認しましょう。
A, B 共通の条件:元手100万、投資利回り5%
パターンA.レバレッジをかけずにそのまま投資
100万円×5%=5万円→年間5万円の利益
パターンB.融資によるレバレッジ20倍(借入金1900万円) 、借入金利3%
100万円×20×5%-1,900万円×3%=43万円
→年間43万円の利益
融資を受けることにより借入金利3%を払う必要がありますが、それでもBはAの8.6倍の利益が獲得できます。
100万円だけで年間43万円もの利益を得ようとすると利回り43%という驚異的な数字が必要となり、現実的ではありません。
また、Bの条件で仮に利回りが5→4%だったとしてもAより大きな利益の獲得が可能です。
パターンC.利回り5→4%
100万円×20×4%-1,900万円×3%=23万円
→年間23万円の利益
利回りが小さくなっても利益はパターンAの4.6倍です。
これが不動産投資一番の魅力であるレバレッジの効果です。
もちろんリターンの大きさ=リスクの大きさであり、マイナスのレバレッジ効果が出てしまうと資産はものすごいスピードで減少していきます。
そのため不動産投資をする際は利回りと返済金利の差分=イールドギャップを意識して運営していく事が重要になります。
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