住宅は、ローンの最大期間35年から逆算すると30歳頃に購入しないと定年退職後もローンの支払いを続けなければいけません。
そのため昨年以降私の周辺では新築でマイホームを建てる友人が出てくるようになりました。
マイホーム購入においていくつか気になるポイントがあったので共有させて頂きます。
物件価格とその問題
物件価格
だいたい土地+物件価格で4,000万円 ~ 7,000万円ほどです。
7,000万円の支払いだと頭金300万円、借入金利0.6%として、
毎月12.7万円+ボーナス60万円(年間で)を35年間続ける事になります。どうしても払えない金額では無いし、大手企業だとこれくらいは組めてしまいます。
よく聞く話ですが、‘‘組める額‘‘と‘‘無理なく返せる額‘‘は違うので勘違いしないほうが良いです。
※参考:問題無く出来る返済の割合は年収の20%以下らしいです。各家庭によって状況は異なるのであくまで参考です。
問題
7,000万円のローンが組めるのはだいたい年収800万円 ~ 1,000万円くらいある旦那さんのご家庭でしょう。
ここで問題なのは収入源が1つだけ、つまり専業主婦になった奥さんがいるパターンです。
自分たちをお金持ちと勘違いしてしまっています。(年収1,000万円くらいでは、お金持ちとは程遠いです。)住宅だけでなく、小物から食材まで全てが‘‘少し‘‘良い物で溢れています。
しかし、これでは投資はおろか貯金すら同世代と比べて十分ではなく、これでは定年後もしばらく働かないといけません。
また旦那さんの会社の業績が傾くことで、減給や、最悪は解雇もありえます。
そうなった場合奥さんがパートに出る必要が出てきますが、理想との乖離から夫婦間がギクシャクしてしまうでしょう。
自分の会社が35年間今のまま成長していくと思っているなら、別にそんな心配しなくていいですが。
どこに建てるのか
立地
友人の何人かは街の中心部に土地をもつ親や祖父母から土地を使わせてもらって家を建てています。
これは何の問題ありません。かかる費用はほとんど建物代のみであるため、そこまで大きなコスト負担にはならないからです。
問題なのは理想のマイホームを追いかけ過ぎて、郊外に安い土地を買って家を建てた人達です。
問題
35年間休まずにローンを返済し続けますが、家にその価値はあるのでしょうか?
ほとんどの場合、答えはNoです。
建物は経年劣化していくため、徐々に価値はゼロに近づいていきます。参考として法定耐用年数を記載します。 ※あくまで参考です。
木造 : 22年
鉄骨 : 34年
鉄筋コンクリート : 47年
築後これらの年数に達すると建物価値は銀行などの金融機関からはゼロと評価されてしまいます。
また、土地には経年劣化はありません。土地だけは基本的に価値が変わりません。
土地の価値が下落するのは人口が減ったりして誰も必要としなくなる場合です。
今後さらに人口減少していく中でまず人がいなくなるのは郊外であり、郊外の土地の価値は今後ますます下落する可能性が大きいです。
つまり、建物価値もゼロに近づき、土地の価値も下落していく、それなのに毎月の返済額は変わらない、ということです。
これが‘‘資産‘‘と思い込んでいるマイホームの正体です。
結果働かざるを得ない
自分で選んだ土地に自分が考えたマイホームを建て、しかも所有権は自分名義です。当然自分のものだと思います。
では、もし仮に住宅ローンの返済滞ったらどうなるでしょうか?
たちまち抵抗権を設定している銀行に差し押さえられ、競売にかけられてしまうでしょう。
つまりローンを完済するまでは、融資した金融機関のものなのです。
ですので35年後にようやく、 唯一の大事な資産(と、思い込んでいる)であるマイホームが自分達のものになるのです。
もし仮に35年間の間に雇用状態が変わり返済が苦しくなり、給料以外の収入源( 配当や家賃収入など)が十分に確保できていない場合、旦那さんは何が何でも、プライドを捨てでも仕事を辞めるわけにはいきません。
こうして35年間働き続けなければならいない状況になるのです。
マイホームの購入に向けて
ただ‘‘マイホーム‘‘というものは感情が大きく影響するものなので一概に数字だけでは判断できません。
絶対に買ってはいけないとも思っていません。大きな借金を背負ってでも自分たちの気に入った家を建てたいという気持ちが強いならそれでも構いません。
ただ人生にはマイホームより大事なことはたくさんあります。にもかかわらず30歳の時の判断一つで全て叶わなくなる可能性もあります。
また逆もしかりで、投資、貯金ばかりしててマイホームを諦める人生もつまらないでしょう。
私は不動産投資とマイホームを両立できるよう計画を練り、実行しました。
その考え方や経緯も後日記事としてアップしますので、ぜひ読んで参考にしてください。
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