不動産投資には3つの魅力があります。
過去の記事で不動産投資におけるレバレッジ効果について書きました。
しかし実はこれ以外にも不動産投資のメリットは3つあります。
その内容を下記① ~ ③に分けて話をさせて頂きます。
①キャッシュフロー
②節税
③土地取得
では、①~③の中身を見ていきましょう
キャッシュフローについて
キャッシュフロー=家賃収入–事業運用経費のことです。
一般的に不動産収入といわれる項目です。
家賃収入
毎月借主さんがオーナーである自分に払ってくれるものです。
自分の代わりに物件が24時間働いてくれているようなものです。
しかし入居者がいなければ意味がないので不動産投資における唯一の収入である家賃収入を守るために立地の選定は是が非でも失敗するわけにはいかないところです。
また参考ですが、利回りばかり気にして格安物件を取得してもそもそも家賃が低いと儲かりません。
というのも家賃が安い物件でも交換が必要となった設備の費用(ガスやエアコンなど)は安くはならないからです。
事業運用における費用
不動産事業において発生する費用は下記の通りです。
・ローン返済:これが一番大きなウェートを占めます
・管理費:日常管理の委託費用
・積立修繕費:15~20年に一度の大規模修繕に向けた積立金
・固定資産税:不動産の評価額(建物、土地)に基づく計算により算出される
・不動産取得初年度:不動産取得税
基本的に不動産取得税以外の項目の総和が家賃の20%以内であることが望ましいと思います。
またローン返済は家賃の50%以内であることが望ましいと思います。
そのためには購入前のシミュレーションで必要な頭金、借入期間、金利の条件を明確にしておくと良いでしょう。
節税について
不動産投資による節税とは?
日本の税法上不動産業における損益は本業と合算可能です。つまり、
課税所得 = 本業の課税所得 + 不動産収入 – 不動産経営に関わる経費
という式を可能にします。
各項目を説明します。
・本業の課税所得:これは特にいじるところではありませんね。疎かにせず頑張って稼ぎましょう。
・不動産収入:家賃収入のことです。経費を差し引く前のものです。
・不動産経営に関わる経費:節税するためにはここがポイントです。
<不動産経営に関わる経費とは?>
事業運用費用で説明した内容と一部重複しますが、ここでは経費に注目した内容を記載します。
内容としては4つあり、特に3つ目の減価償却費はよく勉強しておいた方がいいです。
1.不動産経営において必要な活動に実際に使用した費用
・不動産を確認する際の交通費
・不動産屋と連絡に使用した電話代
・不動産調査用に購入したPC代
などなど、、、
2.返済ローンの金利
建物部分の取得に関連する金利の部分は経費として扱います。
※元金部分は経費にはなりません。
3.減価償却費
キャッシュフローを伴わない数字上の費用です。
耐用年数のある消費財は経年劣化分を経費として計上できます。
詳細は別途説明用の記事を作成します。
4.諸費用
購入時や物件運用時にかかる費用です。
※参考記事です。
以上1~4を踏まえ、例を使って節税税効果について説明します。
<例>
例えば本業で収入が600万円のAさんのケースで考えています。
課税所得は380万ほどになります。
この人が1200万のマンションを買って家賃収入120万だとします。
・購入するまでの活動費 60万
・購入時の必要経費 50万
・ローン返済や管理費用 65万
・減価償却費 55万
とすると、課税所得は
380万 + 120万 – (60万 + 50万 + 65万 + 55万) = 270万
となります。
この時の節税効果は以下のようになります。
<所得税>
本業のみ:380万×30%=114万
本業 + 不動産収支:270万×30% = 81万
この差額の33万が所得税の節税額となります。
<住民税>
本業のみ:380万×20%=76万
本業 + 不動産収支:270万×20% = 54万
この差額の22万が住民税の節税額となります。
以上よりこの人の年間の節税額は33万 + 22万 = 55万となります。
特に中古物件を購入する際など、この減価償却費を上手くコントロールする事で課税所得を圧縮し、より大きな節税が可能となります。
一応注意ですが、もちろん還付される所得税は自分が払った分の範囲内になります。
また本業による所得の税率によっては、ただの納税の先送りにしかならない場合がありますので要確認です。
保育園料は親の課税所得によって決まる。
みなさんは保育園料が何で決まるかご存知でしょうか。
前年度の市民税額や所得によって決定されるのです。
たいてい所得額と対象のお子さんの年齢から月々の保育園料がけっていされます。
地域によって異なるため、該当地域のホームページを確認してみてください。
土地取得について
これはワンルームマンションではなく、戸建てや一棟アパート、一棟マンションでの話ですが、①のキャッシュフロー以外にもローン返済が終わった時には土地と建物が残ります。
建物は経年劣化により価値がどんどん無くなっていきますが、土地はずっと残ります。
ローン返済後、その物件を売る、貸す、建て替える、などの選択肢を提供してくれます。
少なくとも土地代(場合によっては建物の取り壊し費用は別途かかりますが)で売却が可能です。
まとめ
いかがだったでしょうか。
以上3点がレバレッジ効果以外のメリットです。
リスクを軽減しつつメリットを最大限いかせるようにしっかり勉強していきましょう。
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